2021年3月20日(土)~22日(月)
GC類型の生徒を対象に「GCスプリングセッション」を開催しました。
GC類型だけに開講される授業「GCⅠ」への橋渡しとして
開催している1年生向けのプログラムですが、昨年はコロナウイルスの影響で
開催できず、今年度は2年ぶりに1・2年生合同で行いました。(2年前の様子はこちら)
初日、緊張した面持ちで集合。
「うまく話せるかな」「緊張するけど、自分の世界を広げたい」そんな声を
聞いているうちにファシリテーター・留学生とご対面。
各会場にはファシリテーター1名、5・6人のグループに1人の留学生がつき、
3日間で様々なプログラムをこなしていきます。
事前課題確認の様子
不安だという声がありましたが、始まってみると、最初の緊張はすぐさまなくなった様子。
終始笑顔が絶えません。
ファシリテーターから提示された単語をグループメンバーにジェスチャーで伝えたり、
会場全体でジャンケン大会を行ったり。
少しずつ緊張がほぐれてきたところでオープニング終了。
いよいよ本格的にプログラムへ入っていこうとしたとき、
ある言葉がファシリテーターから発せられました。
「今日のテーマは「Positive」。だからこそ、失敗を恐れないで。
間違った英語でも大丈夫。失敗はあなたが成長する上でとても喜ばしい出来事です。」
その言葉に背中を押されたのか、はじめは不安を感じていた生徒も少しずつ
英語を話すようになっていきました。
午後からは1日目のテーマである「Positive」について、深く考察していきます。
自分の体験談を交えたりして、言いたいことはたくさんあるのに、なかなか伝えられないもどかしさを感じているようでしたが、留学生やグループメンバーと助け合い
必死に伝えようとする前向きな姿勢が幾度となく見られました。
そんな時、生徒たちは事前オリエンテーションで伝えられていた
コミュニケーションにおいて言語以上に力を持っていることがある
「非言語」(表情・ジェスチャー・姿勢など)の大切さを体感したと思います。
2日目。
あいにくの雨となりましたが、生徒たちは昨日にも増して、
晴れやかな面持ちです。
午前中のテーマは「My identity」。
昨日とは違う留学生とともに、ディスカッションしていきます。
自分とはどのような人間なのか、一度は深く考え、自身を見つめることは
自己形成において大変重要です。
また、他者から見た自分を知ることで新たな一面を発見することもできます。
人は生きていく上で、いつも「誰か」という存在に多くのことを気づかされます。
そのような他者との関わりの中で生まれる、多くの気づきを経て「My identity」が
よりくっきりと分かるのではないでしょうか。
初日よりも自らの考えを述べる場面が多くなり、その議題について英語で話さなくては
ならず、初めはたじろぐ生徒も数人見受けられました。
しかし、諦めず懸命にくらいついていけたのは、
失敗を恐れない「Positive」な発想を1日目に習得したからではないかと思います。
昼休憩にはグループごとに集合写真を撮影しました。
3日間のプログラム折り返し地点ということもあって、
すっかり留学生と打ち解け、緊張もほぐれてきた様子でした。
とてもいい表情です。
午後からは「My identity」を見つめたうえで、「Leadership」について
ディスカッションしていきます。
テーマが変化しているようで、実は連続性があることに気がつき始めた生徒たち。
2日間の内容も活かしながら、グループで意見を共有していきます。
だんだんと英語を話すことに抵抗がなくなってきたようで、
「時間が経つのがとても早かった!」
「明日で終わるのは悲しい」
「もっと留学生とコミュニケーションを図りたい」などの
前向きな声が多く聞かれました。
そして迎えた最終日。
朝早い集合にも関わらず、元気いっぱいの明峰生です。
最後のテーマは「高齢化社会について」。
テーマが社会問題とあって、ディスカッションでは専門用語も多く使われるようになりました。
そして午前中はグループ発表がありました。
ファシリテーターから提示された「ポスターはシンプルにまとめる」というルールのもと、グループごとに要旨を簡潔にまとめていきます。
留学生からは相手に伝わる話し方、速度、身振りなどプレゼンで必要なスキルを
きめ細かに指導していただきました。
言語能力はもちろんですが、アイコンタクト・ジェスチャーなど非言語能力も
3日間で本当に大きく成長しました。
いよいよ個人プレゼンテーションです。
テーマはこの3日間で学んだこと、将来のゴールや目標を一人ずつ発表していきます。
初日は緊張し、たどたどしい様子でしたが、見違えるほど堂々と前に立ち、
自らの言葉でプレゼンテーションする様子に教員・ファシリテーター・留学生、
何より生徒自身が一番驚いたことと思います。間違えることを恐れない。
幅広い知識と、相手とコミュニケーションしたいという意思さえあれば、
言語の壁は乗り越えていけることを感じた3日間でした。
最後に留学生から修了証が贈呈されました。
あっという間の3日間も一区切りかと思いきや、
生徒たちがサプライズでファシリテーターと留学生に
色紙を準備していました。
とても喜んでくださり、涙する場面もありました。
今回のプログラムを通じて、一回り二回り成長した生徒たち。
コミュニケーションに対してこれからも貪欲であり続けてほしいです。
自らの世界をより広げるためにも、知識を取り込み、自分の中に落とし込んでいく
必要性を感じたことと思います。
持続的な学びを行い、学校をけん引していくような存在になってくれることを
願っています。
兵庫県立川西明峰高等学校
企画広報部